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補給品(サービスパーツ)の供給期間と対応基準は?課題や対応策を解説

補給品(サービスパーツ)の供給期間と対応基準は?課題や対応策を解説

 

               

製品の性能や品質がどれほど優れていても、使い続ける中で部品の劣化や不具合は避けられません。

そのとき重要になるのが「補給品(サービスパーツ)」の存在です。

この記事では、補給品の供給に関する業界慣習や法的ガイドライン、企業の責任、そして供給が難しくなる理由や解決法について解説します。

補給品(サービスパーツ)は修理・保守に不可欠な存在

補給品(サービスパーツ)は、製品を長く使い続けるために欠かせない部品です。製品が故障した際に部品を交換できるかどうかは、その製品の寿命を左右します。

ここでは、補給品の供給期間や業界ごとの慣習、企業が果たすべき社会的責任について解説します。

供給期間は業界ごとにルールや慣習が異なる

補給品がどのくらいの期間供給されるかは、法律で厳密に定められているわけではありません。実際には、各業界の慣習やメーカーごとの方針により異なります。

たとえば自動車業界では、量産終了後も7〜10年程度、補給品の供給を継続するのが一般的です。これは市場の安全性や信頼性維持の観点からも重要とされています。

一方、家電業界では経済産業省のガイドラインに基づき、製造終了から5〜7年の部品保有が推奨されています。

ただし、これも法的義務ではなく、あくまで目安です。

重要なのは、補給品が安定して供給されることで、ユーザーが製品を安心して長く使い続けられるという点です。

補給品の有無が製品寿命と企業の信頼を左右する 

補給品が確保されていなければ、本体に不具合がなくても、製品の使用をあきらめざるを得ません。

このような状況は、ユーザーの不満につながり、製品そのものだけでなく、企業への信頼にも影響を及ぼします。

とくに自動車や家電のように長期使用が前提となる製品では、補給品の供給体制が選定時の重要な判断基準となります。

法人向け製品であれば、保守契約の有無サポート体制の明示が、導入可否を大きく左右することもあるでしょう。

近年では、環境配慮やSDGsの観点から「長く使える製品」が評価されており、補給品の継続提供はメーカーの社会的責任としても重視されるようになっています。

補給体制の整備は、ユーザーの安心感を支えるだけでなく、企業の信頼性や持続可能性を示す指標と言えるでしょう。

補給が続けにくい3つの理由

補給品(サービスパーツ)は製品の使用を継続するうえで不可欠です。しかし、量産が終わったあとも安定して供給を続けるのは簡単ではありません。

ここでは、補給品の供給が難しくなる代表的な3つの要因について解説します。

少量生産では採算が取りづらい

補給品は、製品の量産期を過ぎたあとの部品供給であるため、大半が少量生産になります。それに伴い、採算性を下げる要因にもなってしまいます。

たとえば、月に数十個しか出ない部品のために生産ラインを立ち上げる場合、段取り替えや材料手配、人員の確保など、多くの準備が必要です。

にもかかわらず、販売数量が限られるため、1個あたりの原価は量産期に比べて大幅に高くなってしまいます。

こうした背景から、補給品の製造を敬遠するサプライヤーも少なくなく、供給体制の維持が難しくなるケースも増えています。

補給品製造は現場リソースを圧迫する実務的な負担がある

補給品を継続的に生産するためには、製品ごとの専用金型や在庫部品、材料などを長期間にわたっての保管・管理が必要です。

こうした在庫が積み重なることで、サプライヤーの倉庫スペースや作業現場は徐々に圧迫されていきます。

さらに、補給品は少量・不定期な案件が多く、段取りや検品にも特別な対応が必要となるため、限られた人員の中で柔軟に運用する体制が求められます。

特に人手不足が深刻な製造現場では、このような案件にリソースを割き続けるのは現実的に難しく、大きな負担です。

加えて、保管費用などの維持コストが取引先に転嫁できない場合、サプライヤー側が一方的にコストを背負う構造になりかねません。

このような背景から、補給品の製造を断念せざるを得ないケースも少なくないのが現実です。

金型不要でも補給品を作れる!ダイレス加工について

従来は補給品の製造に専用金型が不可欠でしたが、近年では金型を使わずに部品を再現できる「ダイレス加工」も実用化されています。

ここでは、金型レスでも対応できるケースや技術の進化、そして現場ニーズやコスト面でのメリットについて解説していきます。

図面・現物があれば金型なしでも再現可能

ダイレス加工とは、金型を使わずに部品を再現する技術です。

図面や現物さえあれば、スキャン技術や3D測定を使って形状をデータ化し、金型を作らずに加工できます。

従来の「金型ありき」を覆す選択肢としても注目されています。

たとえば、古い家電や機械装置のように図面が残っていない部品でも、現物をもとに形状を読み取り、解析から設計・加工まで一貫対応する事例が増えているのです。

もちろん、材質や形状によって難易度は変わりますが、「もう作れない」とあきらめられていた補給品を復元できる可能性が広がっています。

1個から対応!補給品の柔軟製造を実現

ダイレス加工は、金型を使わず必要なときに必要な分だけ部品を製造できる柔軟性にあります。

従来のプレス加工では、金型製作に数十万〜数百万円の初期投資が必要となり、量産前提(数百個以上)の体制が一般的でした。

しかし、ダイレス加工であれば初期費用がかからず、1個からの製造にも対応可能です。

そのため、以下のような「少量でも確実に必要」な補給品ニーズに、無駄なく対応できます。

・特定ユーザー向けの限定部品
・出荷後の不良対応に必要な補修パーツ
・短納期・不定期の保守対応品

また、金型を持たないこと自体が大きなメリットです。金型の保管スペースや維持管理にかかるコスト・工数が不要となり、在庫リスクも最小限に抑えられます。

「小ロットだから断られた」「金型費がネックで対応できない」といった悩みを持つ企業にとって、ダイレス加工は高い導入効果を発揮します。

補給品(サービスパーツ)に関するよくある質問

補給品(サービスパーツ)に関するよくある質問と回答をまとめました。

補給部品の保有期間はどのくらい必要?

補給部品の保有期間に「絶対的なルール」はありませんが、業界ごとに慣習や顧客ニーズがあります。

たとえば自動車業界では、製造終了後8〜10年を目安に部品を保有するのが一般的です。

一方、産業機器などは使用期間が長いため、15年を超える保有が求められることもあります。

補給品(サービスパーツ)の保有や提供に、法律・ガイドラインはある?

補給品の保有や提供に、法的な義務が発生するケースもあります。

特に電気用品、自動車、医療機器などは、各分野の法令や行政ガイドラインに沿った対応が求められます。

たとえば電気用品安全法では、一定期間の部品保有を義務づける項目があり、メーカーに明確な保守責任が生じます。

また、公正取引委員会や経済産業省が示す指針により、消費者保護や表示の明確化を義務づける業界もあります。

自社の製品が補給対応すべきかどのように判断する?

補給対応が必要かどうかは、製品の性質とユーザーの期待値によって判断すべきです。すべての製品に補給体制が求められるわけではありません。

たとえば、安価で短期間の使用が前提の商品や、シーズンごとに入れ替わる日用品では、補給部品の用意がなくても大きな問題にはなりにくいでしょう。

一方で、業務用機器や高額な耐久消費財などは、万一のトラブル時にも修理・保守対応が求められ、補給品の有無が企業の信頼性を左右します。

当社は補給品対応も可能です!

・ロットが少ない
・図面がない
・納期が短い

補給品には、量産と異なる難しさがあります。

当社では、こうした補給品特有の課題に対応するため、少量・不定期生産に特化した製造体制と、部品復元・短納期対応のノウハウを備えています。

必要数量や加工条件に応じて最適な設備や手法を組み合わせ、効率的かつ確実な生産を実現。また、立ち上げ時のコストも考慮し、簡易金型の活用など柔軟なご提案が可能です。

さらに、図面や情報が限られた部品にも、これまでの技術知見を活かして、精度と再現性の両立を図っています。

オンライン商談できる環境もご用意しておりますので、お気軽にご相談可能です。

お問い合わせ・ご相談資料DL(ダウンロード)いずれも対応できますので、ぜひ、ご活用ください。

補給品に関してお困りのことがあれば、まずはお気軽にご相談ください。

貴社のご状況に合わせた現実的な対応方法をご提案いたします。

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