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プレス加工の材料

プレス加工の材料

 

               

プレス加工で使われる材料とは?

プレス加工で使われる材料は主に金属が利用される。材料に求められる機能は様々で強度、防錆、電気的特性などがある。鉄、ステンレス、アルミ、銅、真鍮、処理鋼板などがあり、その他プラスチックを抜き材料として使うこともある。

材料の形状

プレス加工で利用される材料は、加工方法や機械によって使用する材料の形状を加工しプレス工場に納入される。用途によって違う材料の仕様を以下で説明する。

コイル材

コイル材は順送加工時や抜き加工時に使用する材料で、短冊状の長い板をロール状に巻き取りをした材料である。主に大量生産向けの材料になる。使用時には自動の材料送り装置にセットしプレス機に供給する。

定尺材

定尺材は決められた規格に切られた材料で、プレス工場ではさらに必要な大きさに切って使うことが多い。サイズはメーターや尺で表され、3×6尺の場合(サブロク)と言われる。下記に規格を表にする。

サイズ 呼び方
3 x 6 サブロク 914mm x 1829mm
3 x 8 サンパチ 914mm x 2438mm
4 x 8 シハチ 1219mm x 2438mm
5 x 8 ゴハチ 1524mm x 2438mm
5 x 10 ゴトウ 1524mm x 3048mm
5 x 20 ゴニジュウ 1524mm x 6096mm
1 x 2 メーターバン 1000mm x 2000mm

切板

切板は製品ごとに合わせた幅にシャーリングで切り合わせてある材料で都度必要な枚数を注文する。

材料の種類

プレス加工で最も多く使われる材料は鋼板で消費割合は90%以上になる。製造工程は熱間圧延鋼板と冷間圧延鋼板に分けることができる。主なものを下記に表にする。

記号 引張り強さ 特徴
熱間圧延鋼板 SPHC 270以上 一般的に利用される材料。SPHCを黒皮、SPHC-Pを酸洗と呼ぶこともある。
SPHD 270以上 熱間圧延鋼板の中で絞りに利用される。
SPHE 270以上 熱間圧延鋼板の中で深絞りに利用される。
SAPH310 310以上 自動車ボディーなどに利用される。引張り強さが高い。
SAPH370 370以上
SAPH400 400以上
SAPH440 440以上
冷間圧延鋼板 SPCC 270以上 SPHCを冷間圧延した材料。ミガキと呼ぶこともある。
SPCD 270以上 絞り材。
SPCE 340以上 深絞り材。

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